ハンドパワーって一時流行りましたよね。
古いって言われそうだけど····
目に見えない力を語るのは
科学で人の身体を解釈して
エビデンスに基づいた看護を行う者としての
発言とは言い難いかもしれません。
でも
確かにそのエネルギーを感じることが出来るのです。
ダンスでも
ホールド、グリップ、コネクションと
相手と繋がる部分に名前がつけられています。
トッププロはエネルギーに対する解説も
行うものです。
此れは感じる力も必要で
信じて訓練した者だけが
感じ、理解出来るものなのかもしれません。
触れてなくても人の気配を感じたり
人の動きが予測できたりというのも
経験だけでなく研ぎ澄まされた感覚が必要です。
暗闇で危険を察する
生きるために必要な動物の能力なのかもしれません。
コロナのせいで
体力のないお年寄りが命を落とす場面に
看護師は立ち合います。
患者さんが
死に近づくとき
本当に怖い、寂しい、辛い、苦しいといった
ネガティブな気持ちが
どんな人からも発せられます。
最期を変えることは出来ません。
自分の力でどうすることも出来ないことは
あるものです。
でも
今日亡くなった患者さん。
2日前、意識があるときに
私の顔を見て
「来てくれた。ありがとう。嬉しい。」と
喜んで
胸に手を当てたら
呼吸が楽になってるように見えて
手を握ると
寂しさや恐怖が和らいでいるように見えたのです。
科学では証明出来ません。
心の見せることなのかもしれません。
でも
確かに
手の力
生きてる人の存在は
大きなエネルギーがある。
人の死に関わる仕事は辛いこともあります。
良いことばかりではありません。
でも
毎日積み重ねた小さい信頼の積み重ね
小さい気づきや関わりは
人を救うということを
患者さんが教えてくれます。
頑張ろうと思えます。
大事にしなければいけないことが
クリアになり
尊いお仕事をさせていただいているという
気持ちにしてくれます。
手の力
少ししか割けない時間だけど
積み重ねることの意味
人の存在価値
人間のエネルギーは凄いのです。
大事に使わなければと思います。