ダンスは単にステップを踏むだけではありません。
ステップを楽しむという方法もありですが・・・。
キャリアが長くなるにつれ、
仕組みを理解するにつれ、
自分の身体をいかにコントロールするかを重視するようになってきます。
それが、表現することに繋がる、質を高めるということに繋がるからです。
以前、海外の選手にレッスンを受けた時、
教科書に全て書かれてあると言われました。
ステップの解説は教科書に書いている。
そうなのです。
文字を身体の動きに当てはめる。
この練習が最も大切。
基本を飛び越えて上達はありえないからです。
横少し後ろとか横少し前という表現がされていることが多いです。
横少し後ろというのは二人で踊っているスタンダードの常套句。
横と少し後ろは全然違うのです。
それは、相手を引き寄せる、迎え入れるために必要なスペースを生み出す、
誘導するために必要な角度なのです。
ダンスを始めたころは、細かな指摘を面倒だと思っていました。
でも、言い続けられるのです。
とても重要だからだと思います。
言われ続けて、練習し続けて、ようやくその大切さに気付くようになりました。
ダンスのキャリアが20年経ってようやくです。
ながい。
ながいけど、すぐに解決できないから面白い。
続いた理由でもあります。
出来ていると思ってレッスンを受けても
指摘されることは増えていく。
要求度が高くなるということは、成長している証かもしれません。
出来るようにならないから面白い。
簡単に出来るようにならないから続く。
探求心、好奇心が刺激されるのです。
ダンスは本当に良く出来た仕組みを持ちます。
人間の身体の機能をくまなく使うという運動と
人生経験や人間性を投影し、感情を揺さぶることができるツール。
古代から踊られてきた意味はここにあると思います。
ダンスに出会えてよかった。