身体の動きをコントロールするのは脳です。
身体には無意識にしている活動と意識して行っている活動があります。
ダンスは意識がとても大切になります。
普段、身体を動かすときに、足のつま先の向きを60度開こうとか、
股関節の屈曲の深さをどのくらいにしようとか、
肘の向きを考えているというひとはいないと思います。
無意識に行う身体操作の時間が長ければ長いほど、
身体に歪みや癖が出てきます。
私は、定期的にダンスのレッスンを受けていますが、
歩くという身体操作は何年習っても終わりが見えません。
自分では出来ているつもりでも修正するところがゼロにはならないからです。
自分の身体を自分で動かすということがこんなにも難しいことなのかといつも悔しい気持ちになります。
それでもダンスを始めたころよりは上達を感じるようになりました。
まっすぐ立つことや上半身と下半身を連動させること、
ほんの少しの重心の移動が全身へ影響することなど、
毎日練習をしたり、定期的にレッスンを受けた人にしか解らないことがあるものです。
ダンスは脳機能を発達させるためにとても有効だと考えます。
意識して行うということで脳機能が活性化するからです。
脳は、いつも活発に働いています。
文字を見ることや手を動かすこと、同時にお喋りすることもします。
これには、とてつもないエネルギーが必要で、消費も大きい。
だから、使わない機能は退化してしまいます。
無駄なエネルギーを消耗したくないからです。
タクティール・ケアというものを学んだことがあります。
足のマッサージをするときに、足の指が5本あるということを
自覚できたという人がいました。
足はたくさんの骨や筋肉がありますが、足という塊として認識していて、
指の一本一本を意識したことがないというのです。
私はダンスをしているので、足を一歩前に出した時の足は
指を全部開いてパーをした状態でなければならないと指導されています。
だから、一本一本の指の存在やその意味、使い方を知っている。
理解している、くまなく使えているというところにまでは至っていないけれど、
一本一本意識して、神経を張り巡らすイメージで身体を使うことは
他の人よりも出来ているように思います。
ダンスを踊るメリットはとても大きい。
脳トレにも筋トレにもなっている。
最高です。