dancemode’s blog

身体と向き合う毎日を発信します✨

認知症予防

高齢化の影響で認知症の患者さんが増加している、これから増加するとメディアで取り上げられています。オレンジプラン、新オレンジプランにより、認知症に対する知識の普及、認知症の方の気持ちの理解、対応の仕方など私達医療従事者も学ぶ機会が増えました。解らない病気を持つ患者さんに対してきちんとした対応が行われないようです。

 

私は、国立病院附属の看護学校でした。ハンセン病患者さんにお会いしたことがあります。今は、どのような病気か、感染率はどうかなど知識が広まっているので偏見や差別は減っているでしょうが、ハンセン病の歴史を学んだときは、かなりの衝撃を受けました。牢に閉じ込められたり、宇宙服のような完全防備を着た医療従事者が汚いものを触るような態度を取ったり、街全体が隔離されたような疎外感など辛い経験を話してくださいました。病気、患者への差別行為は医療従事者が一番行っていると言われているそうです。解らないから過剰に反応するのだと思うのです。

 

認知機能の低下への対応は、比較的しやすいですが、行動心理症状は対応が難しくて入院せざるを得ないことも多いです。自宅からだけでなく、施設が対応できないといって病院に入院することもあります。私の病院でも認知症の行動心理症状により不穏に陥った患者さんを受け入れています。認知症の勉強をしている医師が言っていました。フランスでは今の医療、科学で認知症の治療は困難、薬物は効果がないとされ認知症患者さんへの薬の処方は診療報酬から外されていると言うのです。対応の仕方で症状を最小限にすることが求められているのです。私も対応の仕方で患者の反応が改善する症例を沢山みてきました。施設でお手上げという患者さんが入院してきたとき、なぜこれくらいで?何も不穏行動はないと思うことが多いのです。症状を理解して、気持ちを汲み取って関われば通じるからです。病棟では、自分達の関わり方に自信を持てるようになりました。

 

話がそれましたが、今は、平均年齢が伸び健康寿命を伸ばそうという意識が高まっている時代です。認知症の予防にはどの食べ物が良いか、どんな生活が良いか、どんな運動が良いかなど興味が持たれています。

あくまで私の経験ですが、独り暮らしの方や高齢の両親の面倒を一人で見て負担と不安を抱えている方、地域活動への参加が少ない方、お仕事を止めて趣味がない方など、認知症の発症は、人とのふれあいや関わり、やりがいを失うことと関係している気がするのです。科学的にはタウタンパクが蓄積されて起きると言われていますが・・。

 

ボールルームダンスは、異性とのコミュニケーションやふれ合いがあります。自分の性を意識する機会があり、人前でパフォーマンスする機会があり、おしゃれをしていく場所があり、友人が出来たり目標が出来たりします。更に、前進だけでなく普段行うことがない後退という動き、跳ねる動き、太腿を使う動きがあること、ステップを覚えて脳を使ったり、相手のリードに反応する感覚を鍛えたり、逆に相手を思いやってリードするタイミングを考えたりして色々な機能をフル活用します。音楽も使われるため心のバランスもとれます。ダンスをしている人はキラキラして楽しそうです。まだ、ダンスをしている人で認知症になったという方を知りません。

 

認知症予防にボールルームダンス、いかがですか?