ボールルームダンスは、どういう状態を上手いと評価するのか･･･｡私はダンスは感動を与えてくれるものだと思っていて、スポーツとは区別して考えています。身体能力に関係なく、年齢に関係なく、表現が人の心に視覚と聴覚から入り込むのです。
私は子供の頃にピアノを習っていました。ピアノは、譜面を見て演奏しますが、同じ曲でも弾く人が違えば音色が変わります。正確さを重視した演奏、感情を重視した演奏、その両方を兼ね備えた演奏。両方欲しいです。それは、技術がなければ成立しないと思うのです。ダンスにも同じことが言えると思うのです。同じ曲で踊っても表現がダンサーによって違う。ダンサーの人生観、生き様、思想、心の在り方がフロアに立つと見てる人に伝わるのです。ダンスのキャリアと人生のキャリアが調和すると最高の表現が出来ると思うのです。ピアノを弾くのも大好きでしたが、全身で音楽を表現できるダンスが私にはしっくりきました。(指の練習がとにかく苦手だったし･･｡)ダンスは音楽を身体に、感情を乗せやすい。とはいっても、スポーツが得意でもなく、身体が柔らかいわけではない私はダンスの習得に20年かかりました。いえ、まだまだ発展途上なのです。これがダンスの魅力なのですが･･｡話がそれましたが、身体をくまなく正確に美しく見せながら表現し、見ている人を感動させるのがダンスが上手いという状態なのではないかと思うのです。
そのためにはやはり自分の身体と向き合うことがとても大切なのだと思います。毎日、自分の身体に使い方を刷り込む。毎日、ベーシックをくり返す。基本動作が上手くいって初めて自然なダンスになる。動きをナチュラルにするには、自分の身体を理解し分析し正しく使うことを繰り返すしかないのです。気づいたら自然にこんな身体の使い方になっていた。というように･･｡ナチュラルになるまで繰り返す。近道はないということなのです。
