患者さんに、若い頃宝塚を目指していたという人がいます。バレエや社交ダンスを踊っていたそうです。80代なのに、どうりで姿勢がいいと思いました。旦那さんともダンスで知り合って結婚したとか。ロマンチック。
その患者さんに、今日、「貴方は何故踊ってるの？」と聞かれました。彼女はダンスが宝塚を目指すための手段だったからこういう質問をしたのでしょう。
私もダンスを初めてなかなか上手くならないとき、リーダーがいないとき、収入がなかったときはそう思ったことがありました。何で私は踊ってるんだろうと。でも、自分のダンス観が揺るがなくなり、全てに意味を感じ、踊ることが生活の一部になったときから、そのような疑問は無くなりました。
私は患者さんに「好きだからです。」と即答しました。その答えが全てを表現した最適な答えなのです。
本能だから、健康に良いから、スタイルを維持できるから、スタミナがつくから、ストレス発散出来るから、人生の質が高くなるから、知識と技術を高めたいから、身体の理解を深められるから、精神の強化になるから、理想のダンサーに近づきたいから・・・・・・・。などなど今なら沢山思いつきます。それに習慣なので、衣食住と同じように生活の一部なのです。だから理由など必要ないとも言えます。生きることなのです。
でも敢えて好きだからと答えました。好きなことは理由など必要ないのです。
踊るのが好きです。
